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耐性のできた前立腺がんの治療にC型肝炎薬を使うと、再び抗がん剤が効くことを発見

慶応義塾大の小坂威雄講師らは、抗がん剤への耐性ができた前立腺がん患者にC型肝炎の治療薬を使うと、再び抗がん剤が効くようになることを見つけた。少人数の患者で試し、効果を確かめた。来年度から医師主導の臨床試験(治験)を始め、詳しく調べる。京都市で開かれているがん治療学会で2発表した。
効果のある抗がん剤でも使い続けると、がん細胞の性質が変わって効かなくなる。小坂講師らはC型肝炎のウイルスを殺す「リバビリン」を使うと、前立腺がん細胞の薬剤耐性が消えることを見つけた。
臨床研究は「ドセタキセル」という抗がん剤が効かなくなった前立腺患者5人で実施。リバビリンを投与したうえでドセタキセルの治療を続けた。2人でがんの進み具合の目安となる腫瘍マーカーの値が低下。このうちの1人については骨盤の骨に転移したがんが消えていた。
来年度から、6人の患者を対象とする医師主導の治験でさらに効果を検証する。別のがんでも同様の効果が期待できるとみて研究を進める。
多能性マーカーを利用して集めた前立腺がん細胞が、抗がん剤の効かない耐性細胞であることを示し、その抗がん剤耐性がん細胞を抗がん剤の効く感受性がん細胞にリプログラミングする既存薬を発見した。
一般に抗がん剤などの新薬開発には、膨大な時間と費用がかかる。そのため、近年、既にある疾患の治療に使われている既存薬を他の疾患の治療に転用する、いわゆるドラッグ・リポジショニングが盛んに研究されている。既に疾患に利用されており、転用に際してある程度安全性が担保されているため、臨床試験に関する障害が低く、効率的かつ実際的な新薬開発の方法の一つとして考えられている。
しかし、このようなドラッグ・リポジショニングに際して、どの既存薬が有効かを調べるとき、既存薬と疾患の組み合わせは膨大であるため、手当たり次第に薬効の検証を行うことはできない。そのため、疾患に関する経験的な知識に基づいて既存薬を絞り込み、セレンディピティに頼っているのが実情。 本研究では、細胞の幹細胞性に着目して、抗がん剤が効かない耐性がん細胞を抗がん剤の効く感受性がん細胞にリプログラミングする既存薬を探す、合理的なドラッグ・リポジショニングの方法を提案した。
そして、その方法によって抗がん剤耐性前立腺がん細胞を感受性がん細胞にリプログラミングする薬剤を探索した。
その結果、抗ウイルス剤として知られ、インターフェロン(薬剤)との併用で C 型肝炎の治療に用いられる ribavirin(リバビリン)が発
見された。ribavirin の添加によって、耐性がん細胞が感受性がん細胞にリプログラミングされ、前立腺がんの抗がん剤 docetaxel(ドセタキセル)が、再び薬効を示すようになったことが実証された。
研究方法はまず、多能性を示す前立腺がん細胞を収集した。本研究では、多能性幹細胞の遺伝子転写因子である OCT4 が高発現している細胞とそうでない細胞を分離した。
その結果、OCT4高発現の細胞は前立腺がんの抗がん剤であるdocetaxelが効かない抗がん剤耐性がん細胞である可
能性が高いことが示された。
次に、耐性と感受性のがん細胞で、有意に遺伝子発現量が異なる遺伝子群を数理的方法によって推定した。
こうして推定された遺伝子群から The Connectivity Mapを利用して、遺伝子発現を逆転させる、すなわち抗がん剤耐性を感受性にリプログラミングさせる、少数の薬剤候補(9つの既存薬)を推定した。
最後に、薬剤候補のうち、実際に耐性を感受性に転換させる薬剤を実験的に検証し、ribavirin が発見された。

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