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筋肉組織に骨ができる難病 進行性骨化性線維異形成症 (FOP)

京都大iPS細胞研究所(京都市左京区)の戸口田淳也教授(幹細胞生物学)らのグループは、筋肉や腱(けん)などの組織内に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の患者からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り、病気を引き起こすとみられるたんぱく質を特定することに成功した。今後、このたんぱく質を効果的に阻害する物質を見つけ、治療薬開発を目指す。
進行性骨化性線維異形成症FOPの罹患者数は国内の患者数が約80人。通常はACVR1というたんぱく質が、BMPというたんぱく質に反応し、必要な場所で骨形成を促すが、FOPの場合、必要ない場所で骨が作られてしまう。
京大iPS細胞研究所の戸口田淳也教授ら研究グループは、ACVR1が変異した場合、BMP以外のたんぱく質に反応して骨を作ると仮定。変異したACVR1を持つ細胞を、患者由来のiPS細胞から作り、BMPに似たたんぱく質を投与したところ、アクチビンAと呼ばれるたんぱく質が異常に反応した。さらに変異細胞と、アクチビンAを発現させる細胞をマウスの脚に移植すると、骨が形成された。 戸口田教授は「創薬への大きな足がかりになる」としている。
この研究は、兵庫県の明石市立明石商業高校3年、山本育海(いくみ)さんら4人のFOP患者からiPS細胞を作製し、進められて
きた。戸口田教授は「患者さんの協力で研究ができている。治療薬開発に向けてこれからも一緒に頑張っていきたい」としている。
日野恭介共同研究員(京都大学CiRA/大日本住友製薬株式会社 先端創薬研究所)、池谷 真 准教授(京都大学CiRA)、戸口田 淳也 教授(京都大学CiRA/再生医科学研究所/医学研究科)らの研究グループは、FOP患者さんから作製したiPS細胞(FOP-iPS細胞)を分化させて作製したFOP患者さん由来細胞(FOP細胞)を用いて、本来別のシグナルを伝える分子であるアクチビンAが、FOP細胞ではBMPシグナルを異常に伝達し、骨軟骨形成を促進することを示した。
FOPとは、筋肉や腱、靭帯など本来は骨が出来てはいけない組織の中に異所性骨とよばれる骨が徐々にできる疾患。原因は、BMP受容体であるACVR1の一部が突然変異により変化して、BMPシグナルを過剰に伝えるためと考えられている。
研究グループはFOP-iPS細胞を用いて、本来は別のシグナルを伝えるアクチビンAが、FOP細胞ではBMPシグナルを異常に伝達することを突き止めまた。
さらにFOP-iPS細胞から作製した間葉系間質細胞を、アクチビンA発現細胞と共に免疫不全マウスに移植することで、患者由来細胞を用い
た異所性骨形成モデルの作製に世界で初めて成功した。
これらの結果はアクチビンAの阻害剤がFOP治療薬の候補となる可能性を示唆しており、異所性骨形成モデルを用いて治療候補薬の効果を生体で検証することが可能となった。
この研究成果は「Proceedings of the National Academy of Sciences(米国科学アカデミー紀要)」で公開された。
FOPは筋肉や腱、靭帯などの軟部組織の中に異所性骨とよばれる骨組織ができてしまう病気で、200万人に1人程度の割合で患者がいると言われている希少難病の一つ。
これまでの研究により、この病気は骨形成を司る増殖因子であるBMPの受容体の1つであるACVR1遺伝子に突然変異が生じて変異型ACVR1へと変化し、BMPシグナルを過剰に伝えることにより異所性に軟骨が形成され、それが骨になると考えられているが、発症に至る詳しいメカニズムは分かっていなかった。
これまでに研究グループは、FOP-iPS細胞や、変異型ACVR1遺伝子を修復した対照iPS細胞(resFOP-iPS細胞注5)の作製に成功している。
また、iPS細胞から間葉系間質細胞注3(induced mesenchymal stromal cells;iMSC)を経て、軟骨へと分化させる方法も確立しており、FOP細胞では軟骨への分化能が促進することを確認していた。

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