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食道がんになる前の病変

サザン・オール・スターズの桑田佳祐さんが発病し、マスコミに大きく取り上げられるようになった食道がん。
注目を集めるのは、治療が困難な点。食道がんの5年生存率は40%ほど。患者の6割は5年以内に亡くなっている。
その食道がんの早期発見に、新たな道が開けた。
国立がん研究センターの山本雄介主任研究員のチームが、「このような状態になっていると、食道がんになる」ということを解明した。
「このような状態」とは、食道の粘膜組織が変化した状態のことで、この状態になった食道を「バレット食道」と呼ぶ。
逆流性食道炎などの病気が原因とみられている。逆流性食道炎は、胃液が食道まで上ってくることで、食道の粘膜が炎症を起こす病気。
これまでも「バレット食道になると、食道がんになりやすい」ということは分かっていた。
しかし、「なにが」「どのように」なると食道がんに進行するのか、という「過程」が分かっていなかった。
ちなみに「バレット」とは、この症状を発見した研究者の名前である。
国立がん研究センターの研究は、①バレット食道の人と、②正常な食道の人から、それぞれの食道の幹細胞を採取。
その幹細胞に、「c―myc」というがん遺伝子を導入した。
「c―myc」を導入した①と②の幹細胞を、それぞれマウスに移植したところ、①バレット食道のマウスは腺がんを発症し、②正常食道のマウスは扁平上皮がんを発症した。
このことから、「バレット食道は、食道腺がんの前の病変である」ことが証明された。
さらに、バレット食道になっている12人の組織のゲノムを解析したところ、バレット食道が進行していた4分の3の人の組織に変異がみられた。つまり、「ゲノムの変異が蓄積することで、食道がんになる」ことが分かったのだ。
12人のうち、残りの4分の1の人には組織の変異はみられなかった。
食道がんには2種類あって、「食道腺がん」と「食道扁平上皮がん」という。
日本人の食道がんは、圧倒的に「食道扁平上皮がん」が多い。桑田さんも「食道扁平上皮がん」だった。
ところが、逆流性食道炎の患者が増えたことで、バレット食道も増えているという。
バレット食道が増え、そこから進行する食道腺がんの患者が増えれば、食道がんの生存率はさらに低下する可能性がある。
今後、「どの遺伝子が変異すると、バレット食道が食道腺がんになるのか」ということが解明されると、食道腺がんの早期発見、早期治療が可能になる。食道がんの治療成績の向上も期待できる。

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